高次脳機能障害と画像②

前回の記事で書いた通り、高次脳機能障害の認定において、画像所見はとても重要な意味を持ちます。

通常は、主治医の先生に判断していただくことが多いですが、そのほかに、脳外科や神経内科、放射線科、精神科の先生に読影をお願いすることもあります。

 

今回お願いしたのは、いずれも10年ほどのキャリアがあるドクターで、一人は脳外科が専門、もう一人は救急が専門の先生でした。

 

パソコンに取り込んだ画像を異なる撮影時期ごとに横に並べて、同じ部位ごとに見比べていく、その作業を繰り返します。

1枚ではわからない脳の状況も、比べてみることでその変化が確認できます。特に、事故直後の脳の腫れとそれが時間とともに引いていき、脳が収縮していく様子は、びまん性軸索損傷の判断にも大きな要素となるので、注意深く検討してもらいました。

その他にも、くも膜下出血や硬膜外血腫などの出血痕も指摘してもらい、改めて事故の重大さを確認できました。

 

このような手続きを経て、意見書を作成してもらうことになります。